相思相愛(全1ページ/バカップル/学生)
さわ。 「…………」 くい。 「…………」 くる。 「…………」 くるくる、くるく 「何!?」 「あ、振り向いた」 「髪いじられたら、集中できない!」 「寂しかったからさ」 「……っ、勉強してんの!」 真っ赤になる顔。 可愛すぎる。 「勉強だったら、教えてあげるのに」 「それは嫌だ」 「なんで?」 「…………」 「理由がないなら、かまってよ」 「……から」 「ん?」 「二人で向き合うと緊張するから! それにあんたの声好きだから聞いてたら勉強どころじゃなくなる……っ!」 一息でそういうと、机に伏せて顔を隠す君。 あー、無理。可愛すぎ。 「大好き」 お礼に耳元で囁いてあげた。 耳まで赤くなるのが見える。 「……大っ嫌いだ…」 「嘘つき」 「……帰る…」 「え、ちょっとまっ……」 「早く!」 そういって、当然のように手をひっぱる君がいた。 にやけそうになるのを必死にこらえて、さりげなく恋人繋ぎに直す。 「"嫌い"なんじゃないの?」 「うるさい!」 そういいながら、だんだん歩調を合わせてくれる。 ようするに、可愛い可愛い恋人は、今日も可愛かった。